表現読み
     銀河 


  国語の教科書(光村 5年)の冒頭に、「銀河」という詩があります。
   その、冒頭部分を授業します。
 
  銀河
  
 あの遠い空にひとすじ

  
   題名を読ませます。
   ほとんどの場合、「ぐぃんぐぁ」(「ぎんが」)がとなります。
   口は開かず、発音が不明瞭、語尾が下がります。
   鍛えられていない証拠です。
   基本を教えられていない証拠です。
  
   ◆言葉を軽く
   「ぎ・ん・が」
   1つずつ区切っていわせますが、よくなりません。
   かなり年期が入っています。
   なかなか抜けない変な癖。
   ※1年生の指導が重要ですね。
   
   指導に入ります。
   重たそうないい方を変えます。
  「軽くいいなさい」
  「さわやかに」
  などといっても、効果はありません。
   ※これでよくなったら「教師はいりません」
   そこで次のように指導します。
   声を小さくさせます。
   ※大きくいわせると、たいてい力みます。
    力むと重たくなるのです。
   1つひとつ区切っていうのは同じです。
   教師が見本を見せます。
  
き・ん・か

   「ぎ・ん・が」→「き・ん・か」と変えるのです。
   不思議なことに、言葉が軽くなってきます。
   まだ、語尾が下がります。
   「き・ん・か/」
   語尾を上げ、「かー」とのばさないようにします。
   「か」でぴたっと止めるのです。
  
   ◆イメージ
  『 夜空いっぱいの☆を見ながらいいましょう』
   全員窓の方を向かせます。
  「遠くの空を見ましょう。星がいっぱいです」
  「その星を見ながらいいましょう」
   何も指導しないと、ただいうだけに終わります。
   ただ「銀河」というのと、イメージしていうのとでは違います。
   決定的な違いがあります。
   ※やってみて、感じてくださいね。
   
   前回同様の指導です。
   ※教材を変え、くり返しやることが大事です。
  
   次のこともできます。
   ・銀河を見ながらいう。→同時
   ・見てから「銀河」という。
   ・「銀河」といってから見る。
  
   次回は、「あの遠い空にひとすじ」を扱います。
  
  

   題名を読ませます。
   ほとんどの場合、「ぐぃんぐぁ」(「ぎんが」)がとなります。
   口は開かず、発音が不明瞭、語尾が下がります。
   鍛えられていない証拠です。
   基本を教えられていない証拠です。
  
   ◆言葉を軽く
   「ぎ・ん・が」
   1つずつ区切っていわせますが、よくなりません。
   かなり年期が入っています。
   なかなか抜けない変な癖。
   ※1年生の指導が重要ですね。
   
   指導に入ります。
   重たそうないい方を変えます。
  「軽くいいなさい」
  「さわやかに」
  などといっても、効果はありません。
   ※これでよくなったら「教師はいりません」
   そこで次のように指導します。
   声を小さくさせます。
   ※大きくいわせると、たいてい力みます。
    力むと重たくなるのです。
   1つひとつ区切っていうのは同じです。
   教師が見本を見せます。
  
   「き・ん・か 」
   「ぎ・ん・が」→「き・ん・か」と変えるのです。
   不思議なことに、言葉が軽くなってきます。
   まだ、語尾が下がります。
   「き・ん・か/」
   語尾を上げ、「かー」とのばさないようにします。
   「か」でぴたっと止めるのです。
  
   おふざけも入れます。
   「金貨」「銀貨」
   「銀河」
   がらっと変えて表現します。
  
   ◆イメージ
   『夜空いっぱいの☆を見ながらいいましょう 』

   全員窓の方を向かせます。
  「遠くの空を見ましょう。星がいっぱいです」
  「その星を見ながらいいましょう」
   何も指導しないと、ただいうだけに終わります。
   ただ「銀河」というのと、イメージしていうのとでは違います。
   決定的な違いがあります。
   ※やってみて、感じてくださいね。
   
   前回同様の指導です。
   ※教材を変え、くり返しやることが大事です。
  
   次のこともできます。
   ・銀河を見ながらいう。→同時
   ・見てから「銀河」という。
   ・「銀河」といってから見る。
  
   次回は、「あの遠い空にひとすじ」を扱います。
  

   「あの遠い空にひとすじ」を扱います。
  
   ◆言葉を軽く
   「あの」を読ませます。
   たいていの場合、「あのーぅお」という感じになります。
   語尾が濁って、音が下がります。
   ポイントは、語尾です。
   語尾を意識させる。
   これだけでよくなることもあります。
   「の」を軽くいわせます。
   「ウノ」(カードゲーム、または神田うのさん)
   何度かいわせます。
   そのあと、「あの」といわせます。
   少し、語尾が軽くなります。
  
   ◆リード
   「あの」といったときに、銀河を指さします。
   体を動かしてから言葉を発するのです。
   ※これを「リード」といいます。
   右手で、銀河を指さします。
   そのとき、
    脇腹→肩→肘→腕→指
   という順に動かします。
   指さしてから「あの」というのです。
   
   ◆連動
   指さしと目の連動
   ・一点…そこだけを見つめます。
   ・広い範囲…指を体ごと、スーッと動かします。
         目は、指を追います。
  
   ◆遠い
   いろいろないい方ができます。
   教師が見本を見せます。
   この場合、ポイントは距離感です。
   「遠い」を意識させるには「近い」といわせることが有効です。
   「近い」といわせます。
   次に、「遠い」といわせます。
   ・もっと遠く 「とおーく」という感じになります。
   ・もっともっと遠く 「とおーーーく」という感じになります。
   ※やや高めの声でいわせましょう。
    地声そのものだと、遠い感じが出ません。
    無駄な力を抜いて、響かせる感じで。
  
   続けて、「遠い空に」
  
   ※このように、わけて練習するといいです。
    その部分に意識を集中できるからです。
  
   ◆イメージ
   「遠い空に」
   まばゆいばかりの星たちをイメージさせます。
  
   ◆決め
   「ひとすじ」というときに、指止めに意識を入れます。
   ぐっと、氣をこめるのです。
   一瞬、力をこめてもいいでしょう。
   ぴたっと決まります。
   ・目に氣、力をこめる→目を大きく開きます。
   ・指に氣、力をこめる→指を伸ばすようにします。
  
   部分ができたら、つなげてみます。
   「あの遠い空にひとすじ」
  
   指導前とは、がらっと違った表現になると思います。
  
  

   今回は、総合的にやりたいと思います。
   ※「知る」と「できる」は、違います。
    頭と行動の違いです。
    「知ったら」→「やってみる」ことです。
   
   実際にやってみることで、多くにことを学びます。
   わたしの授業を見たり、模擬授業を受けたりした方がいいます。
  「すごく簡単そうに見える。すぐできそうな気がする…でも、やってみるとできない」
   その通りだと思います。
  
   ◆言葉を軽く
   ・「銀河」→「きんか」というように
   ・語尾を意識する→下げない
   「あの」を読ませます。
  
   ◆リード
   ・銀河を指さして
    脇腹→肩→肘→腕→指
    体を動かしてから言葉を発する。
   
   ◆視線
   ・一点…そこだけを見つめる。
   ・広い範囲…指を体ごと、スーッと動かす。
  
   ◆連動
    目は、指を追う。
  
   ◆イメージ
   「遠い空に」
   まばゆいばかりの星たちをイメージさせる。
  
   ◆表現
   ・いろいろな遠い →距離感を出す
   
   ◆決め
   「ひとすじ」というときに、ぐっと、氣をこめる。
   ・目に氣、力をこめる→目を大きく開くように。
   ・指に氣、力をこめる→指を伸ばすように。
  
   いかがですか。
   まずは、教師がやってみましょう。
   録音して聴いてみましょう。
   子どもにやらせるのは、それからでも遅くありません。
  
   わずか1行ですが、これがすべてでもあります。
   この1行がうまくなれば、他もうまくなります。
   一点突破してください。
  
  

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