ほんの少しの違い 


   ほんの少しの違い
 

   
学級創り、ほんの少しの違いが、大きな差になってあら
  われる…
   分度器のようなもの…
   最近、このように考えています。
  
   たとえば、コップの置き方です。
   喫茶店、レストラン…
   はやっているお店とそうでないお店は、どこが違うでしょ
  うか。
   研究しました(笑)
   「水の置き方一つで、その店がわかる」
   ようになりました。
  
   その店に入ると、どんな店かだいたいわかります。
   ※本当は、外から見てわかるんですけど…
   ウエイターさん、ウエイトレスさんが、お冷やをもってき
  てくれます。
   コップの置き方で、ほぼ80%わかります。
   ・最悪なのは、「ドン」と置くことです。
   ・音をたてて、水をこぼす人もいますね。豪快です。
   ・何も言わずに置くだけ。音をたてます。
   ・ゆっくり、音をたてずに置きます。
   ・ゆっくり音をたてずに置きます。にこっとします。
  
   コップの置き方一つとっても、かなりの違いがあります。
   学級創りでいえば…どんなことが考えられるでしょうか。
  
   みなさんで、推理してみてください(笑)
  
  

   たとえば、電話の切り方です。
   人によって様々ですね。
   ・「がちゃん」「ぶちっ」大きな音をたてて切る。
   ・音をたてないで切る。
   ・「プチーッ」切れる音のまねをしてから切る。
   ・相手が切手から切る。
  
   私の場合、なるべく相手が切ってから切るようにしています。
   あるひとから教わったことです。
   「そういうものなんです」
   「どうしてですか」とは、聴きませんでした。
   もう、15年以上も前のことでしょうか。
   さっそくやってみました。
   やると、続けると、いろいろなことがわかってきます。
   「そうか、そういうことだったのか」
   実感としてわかります。
   そのとき聴いたら「ふーん」で終わってしまったかもしれ
  ません。
   自得することが大切だと思いました。
  
   電話を切るとは…
   ・ものごとの終わり
   ・余韻を残す
  
 

    片づけ方

   たとえば、片づけ方です。
   片づけない…論外ですね。
   お店などでは、片づける必要がない。
   「お金を払ったんだから…」
   普通は、このように考えるのでしょう。
   でも、このような考えでは、学級は育ちません。
   「○○したんだから」
   という発想は、上から見ているのです。
   お客だから、片づけなくていい
   尊大なのです。
   お店の人が、料理をつくってくださいます。
   サービスしてくださいます。
   それに対して、「自分に何ができるか」 考えたいものです。
   ・同じ器を重ねる
   ・残菜をまとめる
   ・ごみをきれいにまとめる
   などなど、いくらでもやることができます。
   ほんの少しのことでいいのです。
   片づける人に対する氣づかいがほしいんです。
    
   自分にできることをしてみませんか。


   教科書の出し入れ

   次は、国語だとわかっていても
   すぐに取り出せる子、探してもない子
   いろいろです。
   遅い子を待っていると…
   30秒以上かかりますね。
   これが、全員さっと出したらどうでしょう。
   3秒あれば十分です。
   遅い学級の10分の1で、準備が完了するのです。
   
   さっと準備できる
   さっと片づけられる
   わずかなことかもしれませんが、決定的に違います。

  活 用

  全校朝会、多くの学校でおこなわれていると思います。
  その朝会をどのように活用しているでしょうか。
  たかが1回、されど1回です。
 
  私の場合、成長度チェックに使っています。
  ・集合の仕方
   さっと集まることができるか
   はじめの子○人、最後の子○人をとくによく見ます。
   ※ほとんどの場合、固定されています。
  ・集合してから
   黙って待つことができるか、いわれるまでしゃべっているか。
   前回とくらべて見ます。
   キーになる子はだれか(または、氣になる子)
   ※教室とは違う場合が多いですね。
   崩す子、まとめる子
  ・話を聴く態度
   教室内、授業中は、できています。
   しかし、それ以外となると…
   たとえつまらない話しでも(笑)、真剣に聴いているか?
   姿勢、表情、目などをよーく見ます。さりげなく。
  ・歌
   声を出しているか、表情は?
   ※私の学校では、朝会後、校歌を歌うことになっています。
    休み明けの朝、一番実力がわかるときですね。
    音楽の先生と共に、子どもの育ちをチェックしています。
 

   朝会後…
   ここからが勝負です。
   たいていの場合、何もしませんね。
   私の場合は、教室に戻るまで氣を抜かせません。
   朝会終了で終わりではないのです。
   
   まずは、態度、姿勢です。
   終わった瞬間、氣が抜けます。
   それを、抜かないようにします。
   杉渕学級では、まだ終わっていないのです。
   もう一度、きちんとした姿勢を取ります。
   礼をします。
   深々と。
   最近の新河岸小、礼がよくなってきました。
   選挙に出たら当選確実でしょう(笑)
  
   次は、まわれ右です。
   
   行進の練習です。
   姿勢、意識、態度。
   歩き方。
   教室まで整然と歩くことができるか…
   おしゃべりしない、ふざけないで、歩くことができるか…
   最初のころは、ずっと教室までついていきました。
   今は、ときどき、途中までついていきます。
  
   週1回の全校朝会ですが…
   とてもいい機会ですね。
   姿勢、態度、歌、礼、行進などをチェックできます。
   学級が育っているかどうかのバロメーターになります。
  


  3学期、レベルアップをはかります。
  今回の朝会は、雨のため体育館でおこなわれました。
  聴く姿勢、態度、礼の仕方、どんどんよくなっています。
  校歌、よく声が出ていました。
  いつも校庭で歌っています。
  久しぶりに体育館で校歌を聴いたのですが、以前と段違いで
 した。
  よしよし。
  杉渕学級は、朝会後も氣を抜きません。
  この日は、玄関でストップさせました。
  みんなで、傘の整頓をしたのです。
  とじていない傘を綴じたり、きれいに並べたりしました。
  ついでに、みんなの靴もそろえました。
 「君たちは、4月から5年生になります。
  5年生は、チームでいえば副キャプテン。
  これからは、下級生のこと、学校全体でのことを考えて行動
 することが
  大事です」
  この日から、副キャプテンになるための取り組みがスタート
 しました。
  

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