水泳指導 夏休み編




  水泳指導スタート
  
   新河岸小の水泳指導は、2本立てです。
   ・ディズニーランド
   ・スイミングクラブ
   のミックスです。
  
   前半は、エンターテイメント。
   準備運動は、運動会全校ダンスです(笑)
   今年は、「マツケンサンバ」
   振り付けは、図工の先生のオリジナル。
   ※ものすごく踊りが上手です。
   非常に高度な踊り。
   まだ、覚えられません。
  
   それがおわると、水慣れ。
   思いっきり時間をかけます。
   担当は、主に体育部の先生方。
   ・もぐくっこ
   もぐって静坐、もぐってはらばい。
   もぐって動物歩きなど。
   ・シンクロ
   シンクロナイズドスイミングのようなこともします。
   
   後半は、泳力向上のための指導です。
   級別にわかれておこないます。
   1〜3年生は、水慣れ→けのび→バタ足→クロール
   4〜6年生は、クロール、平泳ぎ(とくに後者)
  
   平泳ぎが上手でない子が多いです。
   ・手と足のタイミング
   ・カエル足
   ・手のかき
   いずれも?の子が多いです。
   ですから、スピードがあがりません。
   あるところで進歩がストップしてしまいます。
   これを改善したいと思っています。

   4〜6年生の指導
  
   私が担当したところは、次のような指導をしています。
   ある程度泳げる子どもたち
   ★クロール
   ・細かく…エントリー、キャッチ、プル、プッシュ、リカバー
   ・ローリング…肩の使い方
   ・ブレス…上手な呼吸の仕方
   など。
  
   ★平泳ぎ
   ・手だけ…フォーム、手だけで泳ぐ、手のかきと呼吸
   ・足だけ…キックの仕方、蹴り方、タイミング
   ・手と足、呼吸のタイミング
   ・のび…この指導が独特。ぐんとうまくなります。
  
   1〜3年生
  
   主に泳げない子を担当
  
   2日間で、もぐれない子(3人)がもぐれるようになりました。
   いずれも、水を怖がっていた子です。
  「あんなに短時間で…」
   新卒の先生(1年担任)が、驚いていました。
  

  泳げない子の指導
  
   泳げないというか、顔をつけられない子は3人いました。
   いずれも、1年生の女の子です。
   一人は、家でお風呂に入らないそうです。
  「シャワーだけ」
   おー、アメリカン。
   当然、水かけっこはできません。
   コアラになっています。
   ※プールサイドにしがみつき、離れません。
   ちょっと、時間がかかるかもしれません。
   
   一人は、何とかなりそうでした。
  「こわーい」
   十二分に女の子らしくしていました。
   これは、口だけ。
   すぐにいけるでしょう。
  
   一人は、怖い顔をしています。
   この子が一番時間がかかりそうです。
  
   いよいよ、指導を始めます。
   まずは、外堀を埋めるところから。


  Yさんの場合
  
   泳げない子は、水を怖がります。
   まずは、いけそうな子から指導しました。
  「先生、こわい」
   口ではそういっていますが、表情はそうでもありません。
   まずは、あごまで。
  「すごーい、あごまでもぐれたよ」
  「次は、口まで」
   私もいっしょにやりました。
   この後、鼻、目というように進みます。
  「すごい、すごい」
   あっという間におでこまで、もぐることができました。
  「頭のてっぺんまでもぐると、赤線1本だよ」
  「今日中に、赤線がもらえるよ」
   ものでつる(笑)作戦。
   ここから、少し時間がかかりました。
   本人の意志とはうらはらに、体が沈まないのです。
  「膝を曲げてごらん」
  「すわってごらん」
   だんだん、体が沈んでいきます。
   あと少しです。
   他の子どもたちが集まってきました。
  「もう少しだよ、がんばって」
   みんなが応援します。
   
   ついにやりました。
   頭のてっぺんまでもぐることができました。

   Aさんの場合
  
   この子は、お風呂に入らないそうです。
   いつも、シャワーですませているそうです。
   プールに入るだけでも、緊張しています。
   水がかかると、アウト。
   コアラ状態(壁につかまって離れません)。
   おんぶして遊ぶことにしました。
   ロボットになったり、怪獣になったり、妖怪になったり…
   他の子どもたちを追いかけます。
   Aさんは、私の背中でけらけら笑っています。
   二人組の競争でも、私たちのペアは一番。
   それはそうでしょう(笑)
  「もう、できるよ。やってごらん」
  「頭までもぐれたら、赤線1本だよ」
   私は、確信を持っていいました。
   うなずくAさん。
   最初は、あご。
   次は、口。
   鼻。
   目。
   おでこ。
   頭。
   もぐりました。
   練習を始めてからは、あっという間にできてしまいました。
   恐怖心がなくなると、上達ははやいですね。

   Kさんの場合
  
   Kさんも、水を怖がっています。
   表情は、硬いです。
   怒っているの(笑)
   おんぶから始めました。
   硬い表情がほぐれてきました。
  「やってみる」
   すぐに、もぐる練習を始めました。
   あとは、王道一直線!
   あっという間に、頭までもぐれるようになりました。
  
   今は、もう浮けます。
  
   3人の子が、水と友だちになりました。
   いいですね。
   もぐれるようになったときの、その子の笑顔。
   まわりの子の表情。
   
   こういう瞬間が、たまらなく好きです。

   
   高学年の指導

   高学年は、私が指導することになりました。
   水中ダンス「いなせなロコモーション」「マツケンサンバ」
   その後は、すぐに泳法指導に入りました。
   もぐるところから違います。
   ・平泳ぎの腕のかき
     呼吸のタイミング
     肩を使う。
     1回につき1回の呼吸
   ・クロールの息継ぎ
     腕に耳をつける
     頭がもぐるようにつっこむ
   などを指導しました。
   
   平泳ぎから指導します。
   手だけです。
   できない子は、顔を上げずに2かきも3かきもします。
   まずは、1かきずつ呼吸することを教えました。
   問題は…
   ・全然できない。
   ・できることはできるが、力が入っている。
    →速く泳げない。
   大きくわけると、このようになります。
   このへんを指導しました。

   
   平泳ぎの指導

   ・腕だけ
  
   その後は、腕のかきとキックのバランスです。
   まずは、ウルトラマンの状態を長くすることから。
   体を伸ばした状態を維持させます。
   下手な子は、すぐにかいてしまいます。
   自分で推進力を殺してしまいますね。
  
   上級の子どもたちにやってもらいました。
   見るということが、すごく大切なのです。
   自分が泳いでいるときは、見えませんから。
  
   一番うまいのは、Sくん。
   25メートル平泳ぎ、飛び込まないで19秒。
   先日勝負して負けました。
   私のベストは、中学生のとき  18秒です。
   がた落ちですね。
  
   上級の子は、プールの中に入り個別指導の手伝い。
  
   それが終わると、腕のかきに戻ります。
   今度は、キックをつけて。
   ・肩を使う
   肩を出す
  
   力んでいる子には、脱力の指導をしました。

  スピード
 
  伸びのある泳ぎ
  次は、スピードです。
  「タイムを計ります」
   これだけで喜びますね。
  「速く泳げ」というと、力む子が出てきます。
   タイムを計れば、スピードがわかるのです。
   
   上級は、すべてスピードで決まります。
   25メートル 平泳ぎ ○秒以内 
   という基準があるのです。
  
   はたして…
   先生方にタイムを計ってもらいました。
   私は、スターターです。
  「第一コース テツヨシ スギブチ ジャポン!」
   変なアナウンス。
  「第二コース、以下同文」
  「第二コース、その他大勢」
   爆笑の中、タイムアタックをおこないました。
  
   大幅に自己ベスト更新した子が続出。
   フォームがよくなると、速くなりますね。


  クロールの指導
   
   クロールは、タイムアタックから入りました。
   平泳ぎの流れをうけてのことです。
  「負けたら給食抜き」
  「先生、今日給食はありません」
   いつもの会話です(笑)
  「よーい、どん」
   
   こちらも、新記録続出。
   スピードがない子を、個別指導しました。
   肘の使い方がなっていません。
   全体でも指導します。
   陸上練習が中心です。
   ハイエルボー
   肘でかけ
   など。
   1回泳ぐごとに、指導を入れます。
   エントリー
   できるだけ遠くに手を入れる。
   遠くにあるおやつをキャッチせよ。
  
   プッシュ
   膝まで水を押し出せ!
  「あっちいってよ」
   ストーカー撃退
  
   などなど。
   おもしろおかしく、ワンポイント指導
  
   肩の使い方
   肩を出せ!
   ローリング
   リズム
  
   短時間で、かなり上達しました。
  
   毎日指導したら、うまくなるでしょうね。

  成 果

  多くの子が参加しました。
   毎日きた子は、上達しましたね。
   杉渕学級3年目。
   驚くほど認識力が上がっています。
   いわれたことが、理解できるようになりました(笑)
   だから、飲み込みがはやいのです。
   すぐに指導が反映されます。
   どの子もフォームがよくなりました。
   スピードがつきました。
  「先生競争しよう」
   ナンバー1の子には、完敗。
   それはそうでしょう。
   クロール 25メートル  14秒台
   平泳ぎ  25メートル  18秒台
  
   私は、銅メダルといったところでしょうか。クロール。
   平泳ぎは、銀でした。
   

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