説明の授業


 説明力をつける。
 とても大切なことだと思います。

 十分理解していないと説明できません。
 それをどう表現するかを考える必要があります。
 相手によって、説明を変える必要があります。
 相手の立場に立たないと説明はできません。

 「説明力をつける」
 これを、授業として独立させます。

 説明力をつける授業
 →十分理解させる
  表現力をつける
  相手の立場に立つ
    視点を変える
    思いやり
 
 できそうでできないのが、説明です。
 簡単そうに見えます。
 すぐできそうに思えます。
 しかし…やってみるとできないのです。
 それを自覚したところがスタートですね。
 



 ◆説明の授業                考える算数

 通分の問題を説明させる。
 日直が授業を始める。
「問題を読みましょう」
全員で問題文を読む。これも音読の練習になる。

「今日はウからです」
「イの問題を読みましょう」
「5分の9わる5分の4」(全員で読む)。
「これは、分数のわり算ですね」
「アとイは分数のかけ算でしたね」
「分数のかけ算は、どうやりましたか」
「かけ算の場合、分母は分母、分子は分子どうしをかけます」

「では、分数のわり算はどうやりますか」
「逆数をかけます」
「逆数は、4分の5だから」
『ちょっと待って。逆数がわからない人もいるじゃないですか』
「逆数というのは、どういうことですか」
「逆数というのは、かけると1になる数です」
「この場合、5分の9に何かをかけます。答えが1になるのが逆数です」
「逆数にするためには、分母と分子を入れ替えます」
「分母が5,分子が4ですから、入れ替えると4分の5になります」
「4分の5をかければいいんです」
「式は、9分の5かける4分の5になります」
「分母は、9かける4で36になります」
「分子はどうですか」「分子は、5かける5で25になります」
「答えは、36分の25になります」
「いいですか」

「問題は、『積や商が9分の5より小さくなる式』を選ぶんだから、この2つをくらべます」
「どちらが小さいですか」
「これは、この前やったのと違って、分子が同じではありませんね」
「分子が同じときは、どうでしたか」
「分子が同じときは、分母が小さい方が大きかったですね」
「この場合は、分母も分子も違います」
「どうしたらいいですか」
「通分して、分母をそろえます」
「分母をそろえるにはどうしたらいいですか」
「最小公倍数を見つければいいと思います」
「9と36の最小公倍数を見つければいいと思います」
「9と36を同じ数でわっていきます」
「ぼくは、9でわればいいと思います」

「ちょっと待って。いきなり9で悪といわれてもわからない人がいるかもしれませんよ」
「先生が前いったように、2か3でわっていきます」
「この場合はどちらですか」
「2でわると、1の位が、0,2,4,6,8のどれかになります」
「この場合9は違いますね。だから2ではわりきれません」
「3でわります」
「9を3でわると3です」
「36を3でわると」
「1…2で、12です」
「3と12、まだわれますね」
「3でわれます」
「3を3でわると1です」
「12を3でわると4です」
「全部かけると、3×3×1×4で、36になります」
「だから、分母は36にします」
「36分の5は、分母が36なのでこのままでいいですね」
「9分の5の分母を36にします」
「9を36にするためにはどうしたらいいですか」
「9に4をかければいいと思います」
「同じ数を分子にかけます」
「5×4で20になります」
「こたえな、36分の20になります」

「くらべてみましょう」
「分母が同じ場合は、分子が大きい方が大きくなります」
「分子が小さい方が小さくなります」
「だから、36分の20の方が小さいです」
「36分の20は、9分の5のことです。だから、36分の25は、9分の5より大きくなるので、違います」

 説明力をつけるトレーニングは絶対に必要である。

 これを、「唱和と呼ぶ。

                           「鍛える算数」に戻る
                             
 
 一斉指導で質を上げる。
 だいたいできるようになったら、班→個人というようにステップを踏んでいく。
 声を出しながら、ノートに計算を書く。
 説明そのものをノートに書く。
 いろいろなパターンでやらせる。

   子どもたちのノートから
 
  「分数と小数の計算」   6年  Sくん

 
      1          1
   3 ー ×0.75 ÷2ー     
      3           7


 1 分数と小数のまじった式。
 2 かけ・わり算のまじった式。
 3 このままではできないので、小数を分数にします。
 4 小数を分数にするため、小数点を2つ右にずらします。
 5 100倍したことになります。
 6 100倍したので、75になります。
 7 整数にするのに100倍したので、100でわります。
 8 式は、75÷100になります。
 9 答えは、100分の75になります。
10 これhあ、25で100分の75をわって小さくすることができます。
11 式は、3と3分の1×4分の3×2と7分の1になります。
12 最初に3と3分の1×4分の3をやります。
14 (3ついっしょにやるとむずかしいので)
15 3と3分の1を仮分数になおします。
16 3分の10になります。
17 式は3分の10×4分の3になります。
18 分数どうしのかけ算は、分母どうし、分子どうしをかけます。
19 約分できるところは約分して、小さくします。
20 約分は、ななめにしかできません。
21 例 3分の2と4分の6がは、2と4、3と6でやります。
22 例の続き。約分すると、1分の1と2分の2になります。
23 これは、3分の10×4分の3なので、3と3が約分できます。
24 10と4は、2で約分することができます。
25 3と3は、1と1になります。
26 10と4は、5と2になります。
27 式は、1分の5×2分の1になります。
28 分母どうしをかけ、1×2で、分母は2になります。
29 分子どうしをかけ、5×1で、分子は5になります。
30 答えは、2分の5になります。
31 次は、2分の5を2と7分の1でわります。
32 2と7分の1を仮分数になおして、7分の15にします。
33 しかし、これは分数のわり算なので、わる方を逆数にします。
34 逆数とは、かけて1になる式です。
35 つまり、7分の15の分子と分母を入れかえます。
36 7分の15の場合、15分の7になります。
37 式は、2分の5×15分の7になります。
38 5と15が約分できるので、5でわります。
39 5でわって、1と3になります。
40 式は、2分の1×3分の7になります。
41 分数どうしのかけ算なので、分母どうし、分子どうしをかけます。
42 答えは、6分の7,または1と6分の1になります。
43 分母どうしをかけて6になります。
44 答えは、6分の7または、1と6分の1になります。
45 この問題のポイントは、約分、逆数、小数を分数にすることです。

inserted by FC2 system