リコーダーの検定



   リコーダーの検定

   25日の音楽の授業は、リコーダーの検定でした。
   ※音楽の先生は新任。
    私が指導教官をしています。
   一人ひとり、指定されたところまで吹きます。
   全体で少し練習してから、検定スタート。
   ・練習していない子
   ・練習してきたがあがってしまった子
   その他いろいろ、よーくわかりました。
   私の場合、次の2点評価しました。
   ・努力したか(練習してきたか)。
   ・吹くことができるか。
    ・運指
    ・タンギング
    ・息
    ・曲想
  
   できるまでするのが練習です。
   練習してもできない場合、聴きにくればいいのです。
  
   練習しなかったのに「練習した」という子はいませんでした。
   私の前で、嘘は通用しないということがわかっているのです(笑)
  
   新卒の先生には、「一人ずつコメントしてください」(意地悪ですね)
   一人ひとりコメントできないといけません。
   鮮明に覚えていないといけません。
   しかし、それができるのはまだ先の話です。
   私の場合は、イメージとして記憶します。
   今風にいえば、DVDですね。
   鮮明に記憶することができます。
   必要なところを、すぐ再生することができます。
   まあ、20年もやっていればあたりまえのことですけど。
  
   合格、不合格、明暗がわかれました。
  
   ひどい子は、最初の1音が吹けませんでした。
   高いドが吹けないのです。
   信じられません。
   でも、そういう子もいるのです。
  
   練習開始

   さっそく、給食前の時間から練習しました。
   「ファソラ」を吹かせました。
   全く吹けません。
   押さえ方、指使い、息の使い方などなど、全くできません。
   できるまでするのを指導といいます。
   1音から指導を始めました。
   給食後、帰りの会の後も指導しました。
  
   不合格だった子、合格した子も、練習を始めました。

   2回目の検定

   27日、2回目の検定です。
   前回の検定から、2日。
   はたして…
  
   この2日間、どの子も練習していました。
   家で練習する子もたくさんいました。
   私は、不合格組を指導しました。
   多くの子は、練習不足。
   絶対的な量がたりませんでした。
   頭から指につながる回路ができていません。
   頭ではわかっているのですが、指が思うように動かないのです。
   たとえあがっていても指が自然に動く…
   ここまでして、「練習した」といえるのです。
   できない子は、練習がよくありません。
   ただ吹くだけなのです。
   ・指使い
   ・タンギング
   ・吹き方
   ・それ以前
   覚えていないなどなど。
   テーマを決めて練習する必要があります。
   すべてをやろうというのは、もっともっとあとの話です。
  
   全くできない子は、単音から始めました。
   なにしろ「ド」(高い方のド)が吹けないのです。
   信じられないけど、現実なのです。
   見本を見せます。
   吹かせます。
   どこの穴を押さえるか、どのように押さえるか
   手を取って教えます。
   最初は、変な音ばかりでした。
   きちんと押さえられないのです。
   手を持って何度も教えました。
   そうこうしているうちに、ちゃんとした音になってきました。
   「ドーにかなった」とは、このことですね(笑)
  
   次は

   ドは吹けるようになりました。
   次は、タンギングです。
   見本を見せました。
   吹くとき、舌を出すように、舌でノックなど。
   吹き方。
   息の使い方を教えました。
   ・ドーーーーーーー
   できるだけ長く吹かせます。
   ・ドドドドドドドドドドドドドド
   タンギングの練習です。
   ・ドドドド・ドーーーーーーー
   などの練習をさせました。
  
   ようやく単音オーケーです。
   

   第二段階


   第二段階に入ります。
   
   ファソラです。
   「ドーファソラシドー」これが出だしです。
   ドからのつなぎが難しそうなので、分解して教えました。
   ファは、きちんと押さえることができました。
   指をはなして、→ファを押さえる。
   押さえたまま吹く
   など、くり返しファの練習をさせました。
   ファができるようになると、ソをつけ加えました。
   「ファソ」と続けて吹くのです。
   普通のスピードは、無理です。
   超スローで吹かせました。
  「ファーーーーーーーーソーーーーーーーー」
   という感じです。
   ファからソへうつるのは、簡単です。
   すっとできそうですが、そうは問屋が卸しません。
   右手の人差し指だけはなせばいいのですが、それができないのです。

   ファ→ソ
  
   右手の人差し指といっしょに、左手の薬指が離れてしまいます。
   変なところで連動しています。
   私が左手を押さえるようにしました。
   それでも、左手の薬指があがってしまいます。
   何度も何度もくり返しました。
   ようやく、薬指があがらなくなりました。
  
   「ファーソー」を、くり返し練習させました。
   ファーーーーーーーソーーーーーーーーー
   ファーーーーソーーーーファーーーーソーーーー
   だんだん短くしていきます。
   ファソ
   短くすると、左手の薬指があがります。
   また、長く。→短くのくり返しでした。
   ようやくできるようになりました。
   しかし、次も難関が待ちかまえていました。
  
   ソ→ラ
  
   ラが吹けないのです。
   きちんと押さえられないのです。
   私が手を添えました。
   どこをどのように押さえるのか、わからせるためです。
   頭、指に覚えさせるためです。
   手をはなすと、変な音になってしまいます。
   笛をひっかくような感じで押さえさせました。
   ラは、なかなか吹けるようになりません。
  
   給食後も練習したのですが、うまくいきません。
   簡単だと思うのですが…その子にとっては難しいのです。

   ソ→ラ
   普通は難しくありません。
   簡単です。
   しかし、それができないのです。
   ラのとき、きちんと押さえられません。
   やや指を曲げ、指の腹で押さえることができません。
   とくに中指がダメです。
   手を添え、漏れないようにしました。
   何度もくり返します。
   手で感覚をつかませるためです。
   このように押さえると音が出ることをわからせるためです。
   ときどき、ラの音が出るようになりました。
   しかし、まぐれです。
   次は、また変な音。
   このくり返しです。
   教育とは忍耐ですね。
  
   どうにか、ラが吹けるようになりました。
  
   次は、連続です。
   ファソラ
   連続になると吹けません。
   ゆっくり一音一音伸ばして吹かせました。
   ソのところで、指がきちんと押さえられません。
   ラになってしまうのです。
   しかも、不完全なラです。
   また、指を押さえます。
   左手の中指があがらないようにしました。
  
   ファだけ、ソだけ、ラだけ 単音の練習。
   ファソの練習。
   長く吹くのができたら、ファソファソとくり返し吹かせました。

   ファソラが、どうにか続けて吹けるようになりました。
   もちろん、スローです。
   眠ってしまいそうなほど。
   しかし、確実に進歩しています。
  
   次は、ドにつなげます。
   ドーファソラと吹くのです。
   ドからファの移行が難しいようです。
   できません。
   1つ加えただけなのに、難度は倍になるのでしょう。
   できません。
  
   練習スタート。
   ドのあと、手を添えてファを押さえます。
   ドファ移行の感覚づくりです。
   手が(ある程度)覚えるまでくり返しました。
   ドーーーーーファという感じで吹かせました。
   ようやくできるようになりました。
   今度は、ファからソのつなぎができません。
   さっきできたのです。
   ドファソになるとできないのです。
   また、ファソの練習です。
  
   できたら、ドファソ 
   また、ファソ、ドファソ
   くり返しました。
  
   だんだんできるようになってきました。
  
   
  ドファソラが吹けるようになりました。
   もう一息です。
   ラストの課題は、シのフラットです。
   まず、ファの押さえ方をさせます。
   できたら、中指を上げさせます。
   一変にしないで、2段階にわけたのです。
   この方法は、効果絶大。
   驚くほど、できるようになるのがはやかったです。
   もちろん、移行はスローです。
   しかし、できたことにはかわりありません。
   あとは、練習あるのみです。
  
   検 定
   スローでしたが、ドーファソラシが吹けました。
   大拍手。
  
   前回は、最初のドが吹けなかったのです。
   それが、2日後、ドーファソラシまで吹けるようになりました。
   みんなで喜びました。

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