音読
    音読の声   
 


 いままで聴いたことがない声

 赤穂東小の研究会に参加しました。
 もう、10年以上も前のことです。
 戸田敦子先生の授業を見ました。
 ※斎藤喜博先生の直系です。
 『大造じいさんとガン』の授業でした。
 私は、音読の声に圧倒されました。
 今まで、聴いたことのない声です。
 鈴を転がすような、ここちよい響き。
 クリアトーン…
 今までもっていた声のイメージが崩れ落ちました。
「どうして、こんなにきれいな声が出せるんだ…」
 普段の声がハスキーな男の子も、音読、発言になると声が変わるの
です。
 子どもが育つと顔が変わる、表情が変わる、体型が変わるのは、体
験しました。
 しかし、声が変わるというのは初めてでした。
 
 あまりの心地よさに寝てしまうのではないかと思いました。
 その調べは、子守歌のようでした。

 この声が、音読の声の原点になっています。

 音読の声
 
 いくらがんばっても、戸田学級のような声にはなりませんでした。
  ・育つ→声が変わる
 の反対から迫ってみようと思いました。
  ・声を変える→育つ
 というルートです。

 そこで、試行錯誤の末に音読の声を思いつきました。
 鎌田先生(故人 西六郷少年少女合唱団指揮者)教えていただいた
歌う声もヒントになっています。
 地声(普通の声)と歌う声(頭声)の中間です。
 これを、音読の声と名づけました。


 地声(普通の声)でやっていると、なかなかうまくなりません。
 どなる、語尾が下がる、語尾がのびる…こうなりやすいのです。
 「もっと元気に」「大きな声で」よけいに表現から遠ざかります。
 普段より、ちょっと軽め、高めの声を出させましょう。
 氣取った声のような感じです。
 ちょっと変えるだけですが、格段に表現しやすくなります。
 声をコントロールしやすくなるのです。
  

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