密 度 
 


  密 度

 いよいよ、2学期。
 子どもが一番伸びるときである。
 氣候もいい。
 ゆとりもある…
 しかし、下手をすると、行事、行事で終わってしまう。
 「学習の秋」ではなく「学習はあきあき」になりかねない。
 心して、取り組みたいものである。
 
「ああ、しんど」
 1年で一番長い学期。
 ゆとりありと思ってスタートする。
 行事の取り組みが始まると…とたんに預金がへっていく。
 行事に追われると、学習が遅れがちになってくる(進度)。
 だんだん焦ってくる。
「ここまでやらなければならない」
 教科書を進める。
 子どもに力をつけることは二の次になる。
 進度に意識が向き、子どもが見えなくなる。
「終わらない」
 ショックを受ける(震度5)。
 ますます焦る。
 子ども不在の学習は加速する。
 学習の深めなど、とんでもない(深度なし)。
 最後は疲れ果てる。
「ああ、しんど」
 進度→震度→「ああ、しんど」
 これが、一般的な人との2学期である。
 
 このような状況を打破するためには、どうしたらいいだろう。
 考えていただきたい。
 
 ◆上達論を意識する
 1学期と2学期、違うところはどこだろう。
 
 同じことをやっても…取りかかり、内容の理解など、能率は数倍あ
がるはずなのだが…教科の進度とか単元にとらわれると、上のことを
忘れてしまう。
 「配当時間は5時間」と書かれていると、鵜呑みにしてしまう。
 確かに、1学期なら5時間かかるかもしれない。
 しかし、2学期なら3時間でできるはずである。
 教科書の内容は、学期ごとに難しくなっていない。
 難易度はさほど変わらない(と私は思っている)。
 
 1学期、取り組んできたのである。
 何らかの財産があるはずである。
 ※実際のところ、マイナスの人も多いが…
 同じことをするとするとしよう。
 1学期30分かかったことが、2学期なら20分でできるだろう。
 力がついている学級なら、5分でできるだろう。
 ある学級は5分でできる。
 ある学級は、30分かかる。
 えらい差がある。
 後者は、残り25分を有効に使えるのである。
 違うことをやってもいい。
 深めてもいい。
 
 わずか1つの授業で、これだけ差がつく。
 同じ1時間でも、密度の違いによってて大きな差がつく。
 それが1日、1か月、1学期たつと、どれほどの開きになるだろう。
 時数は問題にされる。
 不思議なことに、密度は問題にされない。
 子どもが伸びるかどうかも問題にされない。
 教育界の七不思議である。
 
 ◆密度を濃くしよう
 ・無駄を省く。
 ・取りかかりをはやくする。
 ・スピードアップする。
 ・切り替えを速くする。
 ・ていねいさにやる。
 ・正確にやる。
 ・学習を深める。
 ・学習を広げる。
 ・学習を高める。
 
   

  密度のこい時間

 チャレンジタイム(基礎学力づくりの時間)
 毎週火、木、金 3回ある。
 15分間の授業である。

 2005年5月のメニュー

 ・歴人カルタ
 ・百人一首
 ・漢字カード
 ・唱和
 ・10マス計算リレー
 ・教科書の音読
   理科・社会
 ・超高速読み
 ・表現読み

 15分間で、9つのことをしたのである。
 
 
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