共通するもの 




  共通するもの
  
   先日、ある保護者の方から連絡がありました。
   ぜひ、見に来てほしいというのです。
   村のイベントで、中学生がSOHRANを踊るというのです。
   昨年受け持った子どもたちです。
  
   かくれてみようと思ったのですが、見つかってしまいました。
   演出も工夫していました。
   真剣そのもの。
   パワーあふれる、力強い踊り。
   一生懸命さ。
   彼らの思い、エネルギーが伝わってきました。
  
   自分の手を離れた子が、一生懸命やっている…
   いいですね。
   とてもうれしかったです。
  
   中学生が一生懸命やるっていいですね。
  
   いろいろな中学校、高校の先生からいわれます。
  「小学生のように、うまくいきませんよ」
  「小学生だから、うまくいくんですよ」
  
   そんなことはないと思っていました。
   自分が中学校教師だったら、高校教師だったら…
   できると思いますよ。
  
   私は小学校の教師です。
   ですから、小学生に合わせてやっているのです。
   その子をやる氣にさせる…
   小・中・高、共通するものがあると思います。
   それを見つけ、働きかける
   それが教師の仕事ではないでしょうか。

  かつての

   先日、かつて受け持った子からメールがきました。
   バリバリ時代の教え子です。
  
   お忙しいところ、突然のメールで失礼致します。
   杉渕先生覚えていらっしゃるでしょうか?
   12年前H小学校で3年次・4年次を受け持っていただいた、K子です。
  
   私事ですが数日前、同じクラスだったM君と10年ぶりに偶然再開した折に、杉渕先生に教わったころの事や、今はどこにいらっしゃるのだろう?など話しておりました。
  
   そして今日もしや・・と思いヤフーで検索いたしましたら、杉渕先生のHPを見つけ、驚きと懐かしさでいっぱいになりメールを書かさせて頂いています。
  
   私は大学4年生です。本当でしたら社会人になる歳ですが1浪したので、あと1年大学に通います。
   M君はフードサービス系の会社に就職すると言っておりました。
  
   杉渕先生のHPをざっとでありますが見させていただいて、ただ圧倒されるばかりで自分の大学生活を振り返り、反省させられる思いです。
   まだ、東京のどこかにいらっしゃるのかと思っていたのですが、神津島にいらっしゃるのを知り、びっくりしています。
  
   10年ちょっと経った今でも、あの頃のことが鮮明に蘇ります。これも
  先生が書いておられた千枚近くにもなる”あらうま”のおかげでしょうか。
   小学校、中学校、高校、大学を通して、あの3年生4年生時代が一番考え、勉強に励んでいたような気がします。
  
   今回これを機に、あの頃の自分に負けないよう生活を見直してみようと思います。
  
   それでは最後になりますが、充分にお体には気をつけてお過ごしください。
   失礼致します。
   
                              K子
  
   k子さんのがんばりは、すばらしいものでした。
   負けず嫌いで、できるまでとことんやりました。
   ガッツのかたまりのような子でした。
   それが、大学4年生とは…
   おじさんになるわけですね(笑)
   私も負けずにがんばります。
  

  

  先日、ある学級を参観しました。
   毎年見にいっている学級です。
   私の親友であり、生涯のライバルである人の学級です。
   
   今回は、荒れた6年生を受け持ったとのことです。
   なるほど、これはすごかっただろうな と思いました。
   いつもの学級に比べ、育つのが遅いです。
   この子は、こうだっただろうな。
   あの子が、ボスだろうな。
   裏のボスは、あの子だな。
   などなど、最初の10分でいろいろなことがわかりました。
   その人が、どんな指導をしてきたか
   どんな苦労をしたか…
   などなど。
  
   子どもたちは、その人の学級の目になっていました。
   いい目をしています。
   柔らかいです。
   半年の指導が、子どもたちの目にあらわれていました。
  
   育っている学級に共通するのは、目です。
   目の輝きです。
  
   担任の個性によって、学級は違います。
   しかし、目は似ているんですね。
   瞳が澄んでいます。
   光っています。
   輝いています。
   「やろう」という目です。
   「伸びよう」という目です。
  
   そんな目にかこまれて授業できる…
   幸せですね。
  

   逆

   先日、ある学校を参観しました。
  
   朝会で、校歌を歌います。
   しかし、子どもたちは歌わないのです。
   声を出さないのです。
   先生たちは、何もいいません。
  
   授業を見ました。
   教材のビデオを見せていました。
   きちんと見ている子はいません。
   しゃべる、ふざける、寝る?
   悲惨な状態です。
   先生は、注意をしません。
  
   他の授業も、同様でした。
  
   服装、シャツを出しています。
   だらしない子が多いです。
   先生たちは、注意しません。
   それを見かねた参観者が注意しました。
  「服を中に入れた方がいいんじゃない」
   その子は、服を中に入れました。
  
   注意しないんですね。
   あとで聴いてみたのですが…
  
  「注意すると、反発されるのが怖い」
  「注意すると、授業妨害する」
  「この地域の子どもは、よくない」
  
   共通するのは、注意すべき時に注意しないということです。
  
  「こわい」
  「注意すると反発される」
  とのことでした。
  
   問題はそんなことではありません。
   注意すべきです。
   子どもたちも、それを待っているように思いました。
   悪いことは悪い、いけないことはいけない
   先生にいってほしいのです。叱ってほしいのです。
  
   崩れる場合の典型例を見たような氣がしました。
  
   やることやらず、子どものせいにする
  
   これで荒れなかったら、おかしいでしょう?
  
  

  すぐ動く
  
   私の仲間は、活き活きしている人が多いです。
   フットワークが軽いですね。
   いいと思うとすぐ動きます。
  
   今、燃えに燃えているのがNさん。
   思ったらもう動いています。
   見ていて氣持ちがいいですね。
  「あの学校がいいよ」
   すぐいきます。
  「阿部さんの演技指導を見にこない」
   (私の学校に阿部先生がきてくださいました)
  「いくいく」
   本当にきてくれました。
  
   考えるより速く体が動いている
   という感じです。
   時間があったら
   なんていいません。
   それを最優先します。
   「それを選択しているだけ」
   「だって、楽しいもの」
   と彼はいいます。
  
   見ていて氣持ちがいいです。
   さわやかです。
   見ていてうれしくなります。
   わくわくします。
   
   オーラが出ていますね
   すごいエネルギーを感じます。
   子どもたちは、このエネルギーにふれどんどんよくなるのです。
  
  

   大きな違い

   以前勤めていた学校の話です。
   6年生は、2つの中学校に進学します。
  
   ところが、対応がえらく違うのです。
  
   同じ学校から送りだした子どもたちが…
   全く違う評価を受けるのです。
  
   A中学
  「おたくからきた子どもは、学力が低いですね」
  「話を聴く態度ができていませんね」
  「廊下を走ります」
   不満のオンパレードです。
  
   B中学
  「○○小からきた子は、やる氣があります」
  「何でも一生懸命やりますね」
  「聴く態度がいいです」
   ほめてくださいます。
  
   同じ学校の子どもたちなのに…
   正反対の評価を受けています。
  
   いったいどういうことでしょうか。
   授業を見せてもらうことにしました。
  
   B中学は、すんなり参観オーケーです。
   A中学は、なかなか許可がおりません。
  
   ようやく、参観できることになりました。

   同じ学校の子どもたちなのに…
   正反対の評価を受けています。
  
   A中学
   「おたくからきた子どもは、学力が低いですね」
   「話を聴く態度ができていませんね」
   「廊下を走ります」
   不満のオンパレードです。
   
   B中学
   「○○小からきた子は、やる氣があります」
   「何でも一生懸命やりますね」
   「聴く態度がいいです」
   ほめてくださいます。
  
   いったいどういうことでしょうか。
   授業を見せてもらうことにしました。
  
   A中学の授業を見にいきました。
   みんな、一生懸命勉強していました。
   中学三年生が、どんどん発言するのです。
   驚きました。
   子どもたちが、よく聴いている
   と思いました。
   授業の工夫があります。
   教材提示の演出、授業のシステムなどなど。
  
   B中学、なかなか参観させてくれませんでした。
   そこで、保護者参観日にいきました。
   若いお父さんの振りをして(笑)
  
   ひどいものです。
   しゃべったり、ふざけたり…
   親が見ているんですよ。
   子どもはおかまいなしです。
   先生は…
   注意しません。
   ただただ、つまらない授業を進めています。
   子どもの反応などおかまいなし…
   
   他の先生はどうか…見にいくと…
   どこも似たようなものでした(笑)
  
   こんな授業じゃ荒れて当然です。
   小学校のせいにされたら、たまったものではありませんね。
  
   あまりのひどさに親が抗議していました。
   当然でしょう。
  
   B中学の評判は、その後どんどん落ちていきました。
   多くの子が、A中学にいくようになりました。
   ※学区変更の申請をして
  
  

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