表現読み
   かがやかき 


 国語の教科書(光村 4年)の冒頭に、次の詩があります。


    かがやき
  
  雲がかがやいている。
  林の上で。
  
  みんなのほおもかがやいている。
  湖のほとりで。

  あ、今、太陽が
  山をはなれた。

   先ず、音読させます。
   子どもの実態を把握します。
   ほとんどの場合、平板な癖のある読みです。
   ※きちんと指導しない限り、学年が上がっても音読はうまくなりません。
   
   目は、教科書に釘づけです。
 
  「雲を見ながらいってごらん」
   この指示で、だいぶ変わります。
   何回か読ませます。
   教科書から目が離れます。
  
   次に、イメージさせます。
  
   「雲は1つですか、たくさんですか」
   挙手させます。
   1つ、たくさん、両方の意見が出されます。
  「1つの場合は、目を1点に。目を動かさずにいってみましょう」
   1つの雲をイメージさせていわせます。
   目が動かなくなります。
  
   それができたら、たくさんの雲をイメージさせます。
   しかし…イメージの表現となるとうまくいきません。
   思うこと=表現ではないからです。
   ここに表現指導の難しさ、おもしろさがあります。
  
   私がやって見せます。
   右ななめを向きます。視線をすーっと左に動かします。
   目を動かしながら「雲がかがやいている」というのです。
   やらせます。
  
   できない子には、リードを教えます。
   ※リード…音読を引き出す事前の動き
   この場合、雲を指さします。
   その指を、右から左に動かしていくのです。
   指を動かしながらいうのです。
   体が動くと声がついて行きます。
  
   次のことを教えます。
  
   雲を見てからいう。
  
    雲を見ながらいう。
  
    いってから、雲を見る。
  
  
   正解は、ありません。
   どれでもいいのです。
   大切なのは、上のことを意識しやってみることです。
   読み方が違ってきます。
   間の取り方、リズム、テンポなどなど。
  
   基礎的なことは教えるべきだと思います。
   ※教師が知らないと、できないと話になりません。
  
   この学習は、1年生からできます。
  
   「雲がかがやいている」
   これだけを音読させればいいのです。
  
   

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