|
波及学習 驚くほど子どもが伸びる学習法です。 波及学習のアウトライン 「これは道徳でやるべきことだ」 |
|
||||
|
「できた」ところがスタート
|
|
||||
各活動をリンクさせる (つなげる・結びつける) 波紋を広げる 1つの活動で得た力を、他の活動で使わせます。 子どもたちは、計算練習と漢字練習とは別個のものだと思っています。だから、多くの場合、学んだことを他の活動に活かそうとしません(無意識のうちに活かしている子はいますが)。実にもったいない話です。 「学んだことを(他の活動にも)活かす」ことを意識させます。 漢字の学習に活かすとすると、たとえば次のようなことをやってみるのです。 正確さ → よく見る。筆順、構成 ていねいさ →止め・はね・払いなどに氣をつけて書く 練習方法 → すぐに覚えられる文字 なかなか覚えられない字に 分けて練習する これができるようになると、驚くほど実力がアップします。 飛躍的に伸びます。 |
||||||
|
波及学習 波及学習の切り口を見ていきましょう。 意識操作 ・各活動を関連づけて考える ・共通する意識 ・共通する力 (例)集中力、聴く力、話す力、表現力、調べる力、予想する力 見る力、考える力、実行力など ・共通する認識(上達のプロセス、見通し、自分の役割) ・共通する方法(練習方法) ・学んだことを活かそうとする 広げる ・バリエーション…いろいろな角度からアプローチする ・レパートリー…学んだことを他の活動に活かし、得意手をふやしていく 新しいことに挑戦する、苦手なことに挑戦する ・見方・考え方…多面的な見方ができる(複眼思考) ・場…教室→専科の教室(体育館、保健室)→廊下 学級→学年→学校 学級→家庭→地域→いろいろなところで→どこでも ・人…自分→親しい友人・班の人→学級全体 ・空氣…空氣をもらう→空氣をつくる ↓
高める ・レベルアップ…質・量・密度・強さ・しなやかさ・スタミナ、自覚 プライドなど ・慣れる ・正確さ ・ていねいさ ・素早さ(スピード) ・効率のよさ(見通し、だんどり、準備など) ・タイミング ・工夫 ・集中 ・持続 ↓
深める ・自問自答、内省→自分の立場、役割を自覚→行動する もう一人の自分をつくる ・見方・考え方を深める(豊かになる、許容範囲が広がる) ・見る→観る・看る・洞察する (一歩突っ込んで観る、見えないものを観る) ・色眼鏡で見る→肯定的に見る、素直に見る ・氣働き…いわれて行動→自分が氣づいて行動 ・自分がやる→人をサポートする ・認識・いわれたとおり行う→意味を考えて行う→プラスαの行動 ・やってもらう→人のためにやる ・助けられる自分・助ける自分 ・人のためにやる→やらせていただく→ただただやる ・ただやる→意味を考えてやる→想いをこめてやる ↓
*意識操作が土台となっています。 *広げる・高める・深めるは、バラバラではありません。 リンクされています。 波及の「形」 ・個 ・一点突破→他の活動 ・集団 ・一人→数人→全体 ・一つの班→他の班→全体 先日行われたJリーグオールスターと同じで、個のレベルが高いと全体ではものすごくレベルがあがる。 波及学習の成果 波及学習が軌道にのってくると、予想以上に子どもは伸びる。 教師から離れても、自分で自分を向上させることができる。 自分の役割を自覚し行動できる。 厚みをつける 単線ではなく複線 多角的な思考 懐の深さ(清濁併せのむ) ↓
実践例 1 学芸会の取り組み 今まで学んだことを発展させる。 新しいことを学習させる。 学芸会で学んだことをほかの学習に活かす。→(例)社会科見学 何を活かすか 発言の時の言い方。 表情 視線(誰を見るのか) 強調点 声の大きさ 声のコントロール 2 総合学習「社会科見学」(中央防波堤、葛西臨海公園) 学芸会で学んだことを活かす 役割分担(自分の役をきっちりこなす、自分の役目に責任を持つ) しおりづくり、司会、学習、レク(クイズ、歌、ゲーム) クリーンズ、お礼係など 基本(よけいな動きをしない、反応する) だれかが話し出したら、黙って話し手を見る 「聞こえない」などと文句を言わない 協力する(『方言と共通語』で学んだ共通語を活かす) 日頃やっていることを活かす 清掃(公園、バスの中など)クリーンズを中心に 歌(全員で歌う、ソロ、男女別、グループ、有志) (流行歌も歌う声で歌う)歌係を中心に 授業(感想発表、氣づきの発表など) 実践事例 学芸会の取り組みを発展させる 学芸会の取り組みをへて、子どもたちは大きく成長した。集中力、反応の速さなど、あらゆる面で向上している。 これからが楽しい。たとえば、学習の効率は5倍以上になる。今まで5時間かけていたところを1時間でできるようになるし、極端にいえば、半年かかってできるようになったことが1週間もあればできるようになる。それくらいスピードアップするのである。パソコンのソフトではないが、「驚速」となる。 ☆取り組み 本格的な取り組みを始めた。取り組みというのは総合的な学級づくり・授業づくりのことである。学芸会の成功でレベルアップした子ども達。こちらのいうことが、以前より入っていく。子どもによっては、ぐーっと入った。 登校するときたばこの吸い殻を拾う子もでてきた。 いよいよスロットル全開だ。 たとえば、次のようなことに取り組んでいる。 @社会科見学のまとめ(役割分担の反省、新聞づくり) A学芸会文集づくりプロットを考える→学芸会の文集づくり B歌(『地球の子ども』、『すてきな友達』)を教える→1月の発表会に向けて Cポートボール(迅速な行動)→すべての行動を迅速に D子どもが創る授業(算数プリント、漢字プリントを作らせる) E自問清掃(レベルアップ しゃべらない、見つけるなど) Fフレネ学校のビデオを見せる(チャイムがない、時間になるとすっと集まり学習し始める、ふざけたりしゃべったりしない)→意識の変化 Gイニシアチブ(人のために行動する)→思いから行動へ ☆子どもへの働きかけ 同じ活動に活かそう 歌 「語りかけよう」など学芸会の歌で学んだことを、今習っている歌に活かす。 「地球の子ども」「すてきな友達」 歌詞の解釈 表情 表現 似ている活動に活かそう 台詞 発言するときのいいかた 声の大きさ トーン 表情 強調 工夫 違う活動に活かそう 反応 発言者のいうことに反応する 「はじめます」の合図でさっと行動する 移動 音を立てないで廊下を歩く 黙って移動する 次になにをやるか考えて移動する 総合的に活かそう 学んだことを 広げる 高める 深める 厚みをつける @広げる 学んだことを広げていく。たとえば 学級→学年→学校 学校→家庭 学校→地域 というように、活動する範囲を広げていく。 ある子は、児童会室掃除で学んだゴミの取りかた、机の拭きかたなどを教室掃除に活かしている。ある子は、校舎裏の落ち葉を拾っている。ある子は、朝学校に来るときにゴミを拾ってくる。 逆もいい。家庭で学んだことを学校で活かす。 A高める 活動の質を上げていく。たとえば 掃除 ほうきで掃く →同じ時間だったら掃く範囲が広がっていく(より広く) 同じ場所だったら掃く時間が縮まっていく(より速く) よりていねいに より徹底的に ほうきの使いかたを工夫する ゴミの取りかたを工夫する B深める 活動の意味、方法について考える。 漢字テストの練習 ただやるだけから →本番通りやる 答え合わせをし、できなかったところを重点的に練習する。 もう一度テストし、できるようになったかどうかを確認する。 すぐ書けた漢字 ちょっと考えてしまった漢字 書けなかった漢字 間違えて覚えていた漢字などに分ける。 それぞれの漢字により練習方法を変える。 漢字練習の意味を考える。 練習することからなにを学んだか考える →ノートに書く。友達の発言を聴いて考える。 漢字練習で学んだことをどのように活かすか考える。 このようにして、能率、効率を高めていく。できることを増やしていく。 それにともなって人間的にも成長していくと思う。 |
|