行事で子どもを育てる


 
 
   運動会シーズン。
   本番近くなると、ぴりぴりしてくることがありますね。
   思うように進まない…
   怒ってしまう…
   こういうときは、見栄えを氣にしているのでしょう。
   見栄えを氣にすると、子どもは育ちませんね。
   「怒らないで指導しましょう」と呼びかけました。
  
   子どもが育つ行事とそうでない行事があります。
   教師の姿勢いかんで決まります。
   取り組みの姿勢です
   見栄えを先行させると、しっぺ返しを受けますね。
   立派な演技。
   それはうわべだけの話です。
   運動会後、子どもが荒れます。
   ですから、当日の演技だけでは評価できません。
  (見る人が見れば、すぐわかりますけど)
  
   一方、子どもを先行させると、結果として見映えもよくなります。
   運動会後、子どもがグンと伸びます。
   このような行事にしたいものです。
  
   さて、取り組みのプロセスです。
   一人ひとりを伸ばすために、入念な準備をします。
   構想を練ります。
  
   私の学校では、実行委員を中心に活動を進めています。
   子ども主体の活動です。
   お膳立てが勝負です。
   これには時間がかかります。
   自分の学級を例にあげると…
   21人います。
   21通りのお膳立てをします。
  
   その子に応じて、お膳立てをします。
    その子の意欲
    現在の力
    教師の思い
  
   これらをベースにして、お膳立てをします。
   
   ◆お膳立て
  
   一人ひとりに
  
   教師からはたらきかけます。
  「こんなことができるよ」
  「こんなことをしたらどうかな」
      ↓
   一人ひとりと、話し合います。
   取り組みの視点を共に考えるのです。
   大きくわけると、次の3つです。
    ・新しい自分に挑戦する
    ・自分の長所を活かす
    ・みんなのために働く
    
    ※もちろんこれら3つは、有機的に関連します。
  
   どれをメインにするか、最終的には、子ども自身に判断させます。
   
    (例)Aくん
  
       発言、パフォーマンスが得意。
       しかし、大舞台には立ちたがらない。
       引いてしまうところがある。
          ↓
      「やってみたら」とはたらきかける。
       他の子に推薦させる。
       「Aくんがいい」といわせる。
  
       場 進行係がいい
  
   その子の力に応じた指導
  
   自信がない子、力が弱い子には、徹底的にサポートします。
   教えることが中心。アドバイスしたことをやらせます。
  
   場の設定
  
    要…・実行委員
      ・ブロックリーダー
      ・応援団長
  
    各係…係長
       補佐
    種目の推進役
    『神小 SOHRAN』(5,6年の表現)
    『いよいよ、天下分け目の決戦(騎馬戦 5,6年団体競技)
    『ミレニアム グランプリ』(仲良し学年…1,6年競技)
  
   その子のいいところ、その子の思い、教師の願いを融合させます。
  
  
   子どもは、押しつけられることを拒否します。
   いくらいいことでも、拒否します。
   また、まかせられても困ります。
   何をやっていいかわからないからです。
  
   押しつけとおまかせ
   この狭間が、勝負のポイントです。
    何をやるか
    どうやるか
    どこまでにやるか
    自分ができることは何か
    工夫できることは何か
  
   これらのことがはっきりしたとき、子どもはやる氣になります。
 

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