三 論 

 
  子どもを伸ばす3つの観点

 子どもを伸ばすために、3つの観点から考えてみましょう。
 次の3点を意識して、実践してください。
 驚くほどの効果があります。

 加速
 波及
 螺旋

 
 
 3つの観点で子どもを伸ばす

 【加 速】

 始動には時間がかかります。
 しかし、じっくりていねいにやっていくと、やがてスピードがついてきます。
 勢いがついてきます。
 あるとき、加速しはじめます。
 思った以上に進歩します。
 急速に成長します。
 いつも同じペースではないのです。
 後半は、前半の倍、いや3〜5倍のスピードが出ます。
 密度も濃くなります。
 1学期10時間かかったことが、2学期なら3時間、3学期なら1時間で
できるようになるのです。
 ポイントは、最初にじっくりていねいにやる ということです。
 10マス計算でも、最初の2週間じっくりやると、あとで飛躍的に伸びま
す。
 できたからといってすぐ先に進むと、頭打ちになります。

 【波 及】

 一芸に秀でると、すべてにいい影響を及ぼします。
 そこで得た方法論を、他に使えばいいからです。
 知識だけではなく、覚え方、考え方などの学習法を学ぶのです。
 つまり、学習能力(学習方法を含む)が身につくのです。
 上達の道筋は、共通であることが多いのです。
 まずは一つ。
 一点突破です。
 できるようになるまで、徹底的にやることです。
 ある段階に達すると、力が他に波及します。
 あれもこれも欲張ると、失敗します。
 すべてをやるということは、すべてをやらないということです。
 ※この段階では。
 能力は、波及します。

 【螺 旋】

 単線の伸びは、なにかあるともろいです。
 挫折しやすいです。
 厚みがありません。
 たとえば、サッカーです。
 ホームでは、力を発揮します。
 アウエーでは、力を発揮できません。
 コンディションがいいときは、力を発揮できます。
 グランド状態が悪いと、力を発揮できません。
 こんな感じです。
 実力とは、「いついかなるときにも発揮できる力」です。
 その力を身につけさせましょう。

 例えば…ていねいにできたら素早く、またていねいに素早く
 螺旋階段を上るようにして成長させるのです。
 ていねい→速く→ていねい2
 
 ていねい2の段階では、1の段階と違ってきます。
 スピードを意識したていねいです。
 このように、ステージを2→3→4と上げていきます。

 スパイラル方式で実践すると、実力をつけることができます。


 

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